自閉症について

 毎年4/2は国連で定めた「世界自閉症啓発デー」です。最近の調査では自閉症は典型的な子どもの数だけ数えても1000人に2〜6人、典型的でない軽症のタイプの子どもまで合わせると100人に1人くらいはいると考えられています。
 まわりの人々が発達障害の人たちのことを正しく理解し、その人が「困ること」をしっかり把握できることで、よりよく発達障害の人が生きていけることになると思います。

 啓発デーを機会に稗原小学校区が障害のある方が住みやすい町になるよう願い、作成掲載しました。


自閉症は、社会性や他者とのコミュニケーション能力の発達が遅滞する「発達障害」の一種で、先天性の脳機能障害、認知障害です。「自閉症」というその名前から、 "他人に対して心を閉ざし、自分の殻に閉じこもってしまう病気"と思う方もいるかもしれませんが、これは違います。自閉症は心の病気でなく、脳の病気です。 

自閉症の特徴

自閉症の現れ方は人によって異なりますが、次のような特徴が見られます。

◆ことばの発達が遅れる
 ことばは発達するとしても遅れます。ことばが発達する場合、話し方にはたいてい独特のパターンがあり、普通とは違うことばの使い方をします。ことばを上手に操ることのできる人でも、変な比喩を使ったり、気持ちのこもらない話し方をしたりします。

◆人との関わり方が分からない
 自閉症の子どもは、視線をそらしたり、抱っこされることを嫌がったり、周りの世界に無関心のように見えたりすることがよくあります。このため、自閉症の子どもは他の子どもと協調して遊ぶということがなく、友情を育んだり人の気持ちを理解することが苦手です。

◆感じ方に一貫性がない
 自閉症の子どもは、まるで耳が聞こえず、ことばや音に反応しないように見えることがよくあります。一方でその同じ子どもが、ある時には掃除機の音や犬の吠える声などをとても嫌がることがあります。また、痛みに鈍感であったり、寒さや暑さを感じなかったり、逆にこれらに過敏に反応したりします。

◆知的機能がかたよって発達する
 自閉症の人は、描画・音楽・計算・記憶力(ただしそれが持つ意味には無頓着な憶え方で)などで全体の能力と比べると不均衡に突出した能力を持っていることがあります。一方で、大多数の自閉症の人たちは、様々なレベルで精神遅滞を伴っており、平均かそれ以上の知的能力を持つ人はわずかに2割にすぎません。知的能力が様々なレベルにあることが、自閉症という障害をとりわけ分かりにくくしています。

◆活動と興味が限られる
 自閉症の人は、手をひらひらさせたり、体をくねらせたり、くるくる回ったり、前後に体を揺すったりなどの動作を繰り返すことがあります。また、同じ道順、同じ着替えの順序、同じ日課などのこだわりを持つこともあります。これらの決まり事に少しでも変更が加えられると、自閉症の人は、たいへんな苦痛を感じます

※Q&A日本版作成ネットワークによるあたらしい自閉症の手引き」より

(参考)
 世界自閉症啓発デー日本実行委員会(公式ホームページ)
 日本自閉症協会
 
日本発達障害ネットワーク
 アスペ・エルデの会
 発達障害の基礎知識

 

 

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